- はじめに -
このような題目を見ても、ピンとこない方もいると思います。
松くい虫の被害か?と、私は思ってしまいます。実は、ナラ枯れです。
ミズナラ、コナラ、アラカシ、シイなどの樹木は、私たちの国土の森林を形作っている貴重な樹種です。今、この大切な樹種が、壊滅的な危機にさらされています。
現在では、ナラ枯れの大きな被害が全国的に加速度を増して、拡大しています。
協会では、これに危機感を感じ、被害の実態、防除方法について、愛知県樹木医会の講師による、講習会を開催被害抑制に取り組んでおりますので報告します。
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「ナラ枯れとは」
8月~9月にかけて、コナラ、アベマキ、カシ類、シイ類の葉がしおれて、赤褐色に変色し枯死する木の病気です。 |
被害木の幹には、カシノナガキクイムシ(以下カシナガと略記)の多数の穿孔が見られ、このカシナガが持込む糸状菌(いわゆるカビ)がこの病気の直接の原因になります。
すなわち、ナラ枯れとは「カシノナガキクイムシが病原菌を伝播することによって起こる、樹木の流行性の伝染病」なのです。
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被害状況 |
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「防除方法」
現在のところ、ナラ枯れに対して完全な防除方法、治療方法はありませんが、次のような防除方法がかなり有効です。
※ナラ枯れの防除は、被害の発生を迅速に把握し、初期の段階での防除を行うことが最も重要です。そのためにナラ枯れの被害チェックを行ってください。 |
1)殺菌剤の樹幹注入
ナラ菌に効果のある殺菌剤の樹幹注入。人間で例えるなら予防注射です。 |
2)ビニールシートによる樹幹被膜
保護したい樹木の幹をビニールシートやフィルムで覆い、カシナガの穿孔、羽化脱出を防ぐ方法です。地際部、表層根(少し掘って)まで確実にフィルムや養生シート等で被膜します。
ナラ枯れの原因はナラ菌です。このビニール被膜はカシナガに対する防除になります。殺菌剤樹幹注入等の菌に対する防除の補助的処置と考えてください。
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- 最後に今回講習して頂きました。愛知県樹木医会からのお知らせです。 - |
「カシナガ防除対策については」
私たち愛知県樹木医会は、カシナガ被害対策に対してカシナガ消防団という組織の結成準備を現在行っています。
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最新の防除対策の研究や被害地の調査、実際の防除対策、カシナガに対する講習(皆さんが出来る防除法)などを実施していく予定です。
カシナガ消防団は非営利組織ですが、実際の防除作業には実費がかかる場合があります。
カシナガ消防団HP http://www.ma.ccnw.ne.jp/kmt/index.html
カシナガ対策に対する相談は、愛知県樹木会事務局 kashinaga@gmail.com 0567‐95‐9447 小堀 まで |
講習会の様子 |
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お詫び・お知らせ
先日の講習会で、質疑応答の時間がなくなり、参加していただいた方には、大変ご迷惑をおかけいたしました。
質疑のある方は、当協会まで、FAX・メールにて2月28日まで受付いたします。まとまり次第結果は、ホームページにて掲載いたします。
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