


採取資料はビルの解体跡空地に生えていた物で、草丈50cm位の物の一部分です。その空地はビル解体後2年程しか経っていませんが、まず裸地に侵入する種を中心にかなりの種類の雑草が生え、一面草丈50~1m程になっており、オオニワホコリもその中の一種です。ただ、何が優占しているか解らない状態で、中にはどこから来たのかニセアカシアまで入っています。
またこの空地には水溜まりもあり、一寸したビオトープ状態になっています。しかし周囲が道路や低層ビルに囲まれ、樹林帯等の多様な生物が生育している部分とは接しておらず、水溜まりも単に雨水が溜まった物で、地下水の自噴によるものでは無いためすぐ消失してしまい(以前はこのあたりで水が湧いていたという伝承はありますが)、この先も「多様な生物が生育する環境」にはならないでしょう。
まあ、それ以前にこの空地がいつまでもこのままであるはずが無く、いずれビルが建つか、でなければ駐車場等何らかの形で利用されるでしょう。何かと厳しいご時世ですが、この狭い生物の楽園も長くはなさそうです。
※ 参考資料 原色日本植物図鑑Ⅲ 保育社
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